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障害者就労管理責任者:あらゆる人が共に仕事ができる社会に

障害者就労管理責任者・紙屋久美子さん

紙屋久美子さん
特定非営利法人eワーカーズ鹿児島(霧島市)

「ITを活用した自立・就労支援で、障害や年齢を問わずあらゆる人が共に住み、仕事ができる社会づくりに寄与したい」。その思いを胸にNPO法人を立ち上げ10年。霧島市と鹿児島市でパソコンの職業訓練を軸に活動する。

大阪で生まれ、高校卒業時に父の故郷、鹿児島市へ家族で移住した。ほがらかな笑顔からは想像できないが「当時は対人関係がかなり苦手だった」ため契約期限のある派遣社員で就業。その中でIT関連の会社に勤務。PC操作を覚えた。

障害者就労の厳しい現実

結婚を機に大阪に引っ越すが、高齢の親を思い再び鹿児島へ。当時需要が多かったPCインストラクターとして活動を始めた。公民館などで教えるうちに、障害者を対象にした授業も手掛けるようになった。

訓練期間は一般も障害者も3カ月。しかし、同じスキルを身につけても障害者が就職できる機会は極端に少ない。ジレンマを感じ、もっとじっくり障害者就労支援を考えたいと起業した。

ある日、訓練を終えた生徒から「在宅の仕事を見つけたが、高額な初期費用が必要らしい」と相談された。心配して反対したら、「先生にはどこにも雇ってもらえない私の気持ちはわからない」と言われ、あらためてその切実さを痛感した。同様の思いをした経験は一度や二度ではない。

10年を経てなお、変わらぬ厳しい現実。そこで今年、障害者就労の受け皿となる新事業を立ち上げた。

できることを 思い一途に

障害者就労支援には、雇用関係を結ぶA型と結ばないB型がある。始めたのはそのA型の事業だ。現在、身体・精神障害者7人を雇い、印刷業務やPC業務を請け負う。「空港で自分たちが手掛けたグッズを見た」とうれしそうに語るスタッフの姿に、全員で空港や桜島見学の“遠足”も行うようになった。「仕事に対する思いはみな同じ。やりがいが大切」と力をこめる。

「専門課程を学んだわけでもないのに何ができるのか」と言われたこともある。でも「今の自分がやれることで、だれかの役に立てることがあると信じて」前進した。

「それぞれが自分の立場でできることをすれば、よりよい社会になるはず」と、一途に思いを貫く。鹿児島市で事業を営む夫は「同志でよき理解者」だ。

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紙屋 久美子(かみや・くみこ)さん
プロフィール

大阪府生まれ。高校卒業と同時に、父の故郷である鹿児島市へ家族で移住。派遣やアルバイトで就業し、IT関連の会社でPC技術を身につける。28歳で結婚、大阪へ移住するが親の介護をきっかけに再びUターン。PCインストラクターとしてフリーで活動開始、障害者を対象にしたクラスも担当。2007年、障害者向けの自立・就労支援を目的にした特定非営利法人eワーカーズを設立。
eワーカーズ鹿児島=0995-73-3669

今これに夢中です
「せごどん像探し」

今年立ち上げた新事業で、「せごどん」グッズの制作を手掛けているのですが、そのことをきっかけに「せごどん」にハマっています。中でも銅像など立体的なせごどん探しに夢中(笑)! 休日はよく夫と方々に出掛けるのですが、いろんなところに西郷さんにまつわるものがあり、こんなにも愛され親しまれているんだなぁと、大阪育ちの私にとっては驚きもあります。

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