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美容・ダイエット本、トレンドは「体幹エクササイズ」へ  4~5年周期で変化、次来るのは呼吸法?

2010年代の美容・ダイエット本のトレンド推移の画像

2010年代の美容・ダイエット本のトレンド推移

 2018年の年間“本”ランキングが発表された。総合部門にあたる「BOOKランキング」には、2位の『モデルが秘密にしたがる体幹リセットダイエット』(サンマーク出版/72.0万部)を筆頭に『医者が教える食事術 最強の教科書 20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68』(5位/ダイヤモンド社/60.0万部)、『ゼロトレ』(6位/サンマーク出版/50.7万部)がTOP10入りするなど、「美容・ダイエット」関連本の健闘が目立った。

【一覧表】今年のヒット本は? 年間“本”ランキング 総合TOP25

■体の中から美しく…2年前までは「“作り置き”レシピ」が流行

 17年の年間7位だった『モデルが秘密にしたがる~』は、今年も売上を大きく伸ばして、2年連続のTOP10入り。「美容・ダイエット」ジャンルでは2年連続1位を獲得。同書はミス・ユニバース・ジャパン日本代表公式コーチの佐久間健一氏が実践するエクササイズ。体幹の筋肉(インナーマッスル)を鍛えて、背骨や骨盤を元の位置に戻す(体幹リセット)ことでダイエット効果が得られる、という内容だ。

 6位の『ゼロトレ』も、体の各部位を本来あるべき元のポジション(ゼロポジション)に戻すことで、痩せられるだけでなく、体の不調までも改善されると提唱する。こちらは、ハリウッド女優やトッピモデルも実践するNY発のダイエット法としていることで話題になり、今年5月に発売されて以降、一気に部数を伸ばしてきた。メソッドは違えども、両書ともに加齢とともに崩れていく体のバランスを簡単なエクササイズで整えていくという考え方は似通うところが多い。

 なお、5位の『医者が教える食事術~』(ダイヤモンド社/60.0万部)は医学博士の著者が、医学的エビデンスに基づいた正しい食事法として68の具体例をまとめたもの。食の教養を身につければ、仕事・人生のパフォーマンスを最大化できると説いている。

 2年ほど前までは、料理研究家・柳澤英子のレシピ集「やせるおかず」シリーズなど、手間がかからず、失敗しない“作り置き”レシピが、健康的に痩せられるだけでなく、経済的で効率といった要素も加わって、幅広い層の支持を得て大ブームとなっていたが、今年の売上上位作を見ると、美容・ダイエットのトレンドは、レシピからエクササイズや食事法に変化したことがわかる。

■10年代に入ってからの「食べてやせる」ダイエットブームを作ったタニタ

 ダイエットと言えば、かつては「りんごダイエット」、「グレープフルーツダイエット」、「ゆで卵ダイエット」など、周期的に単品ダイエットが流行ったり、00年代半ばにはビリー隊長の軍隊式のハードな短期集中型エクササイズ「ビリーズブートキャンプ」がブームになったりしたが、健康志向の高まりから、10年代に入ると単品を摂取するダイエットよりも、持続可能で健康的に痩せられるダイエットに人々の関心が向くようになった。健康をテーマにしたテレビバラエティ番組などの影響によって、一時的なダイエットはリバウンドを生むため、体質改善することがダイエットの近道という考えが浸透してきた表れと言えよう。

 10年代に入ってからの、ダイエットの主流は「食べてやせる」。従来の「抜く」から「食べる」という180度の転換となった、その流れを作ったのは、シリーズ3作の総累積売上が400万部を超す驚異的なセールスを記録した『体脂肪計タニタの社員食堂』(大和書房)だ。「健康をはかる」という体脂肪計メーカーが提案する、ヘルシーで満腹感も得られるメニューレシピであることや、そのメニューを同社の社員食堂で継続して食べた社員がダイエットに成功した実績も相まって、息の長いベストセラーになった。前出の「つくおき」シリーズの大ヒットは、「食べてやせる」流れを汲んだ健康的なダイエットであることに加えて、日々の料理時間も節約できる点が現代人の心をくすぐった。

■TRFなどアーティストの楽曲を使った「ダンスエクササイズ」もヒット

 『タニタの社員食堂』シリーズがヒットしている頃、エクササイズ系のダイエットでは『樫木式カーヴィーダンスで即やせる!』(学研マーケティング)も大ブームとなった。芸能人のボディメイキングを手掛けるカリスマトレーナー考案のダンスは、運動が苦手な人でも気軽に始められ、楽しく続けられると評判になり、メディアで繰り返し取り上げられてヒットを加速させた。

 08年3月に改定された新学習指導要領により、12年から中学校の体育の授業でダンスが必修となったという社会的背景も、人々の関心をダンスに向けさせるのに影響を与えたというのもあるだろう。その後、KARAやTRFなど、アーティストの楽曲を使ったDVD付きダンスエクササイズも大きな注目を集めたのは、記憶に新しい。

 トレーシー・アンダーソン、チョン・ダヨン、樫木裕実と10年代に入って立て続けに、カリスマトレーナーによるボディメイク術のヒットが続いたが、『樫木式カーヴィーダンス~』シリーズの大ヒット以降は、目立ったヒットが生まれていなかった。そういう意味では、今年1位となった『モデルが秘密にしたがる~』や『ゼロトレ』は、カリスマトレーナー本としては久々の大ヒットと言える。

■美容・ダイエットのトレンドは4~5年周期で巡ってくる

 そして『医者が教える食事術~』はというと、これは「結果にコミットする」――メッセージが流れるテレビCMで話題を集めた、プライベートジム「RIZAP(ライザップ)」が出版した『自宅でできるライザップ 食事編』(扶桑社)の流れにあると言える。ライザップはマンツーマンの肉体トレーニングと糖質を抑えた食事制限を組み合わせたものだが、同社の認知拡大に伴って糖質制限ブームが起きた。本書も糖尿病専門医による「血糖値(糖質)」のコントロール法が語られている。

 図からもわかるように、美容・ダイエットの大きなトレンドは4~5年周期で巡ってくる。そして、いったん火が付けばそのブームは長続きしやすい。そう考えると、体幹エクササイズ人気はまだまだ続きそうだ。ちなみに、12月4日放送のバラエティ番組『教えてもらう前と後』(MBS・TBS系)では、“5秒吐いて5秒吸う呼吸術”が紹介され話題に。体幹エクササイズ人気の後に再びスポットが当たるのは、「美木良介ロングブレス」シリーズ以降、ヒット作が生れていない呼吸法なのかもしれない。

文/クズシロヒロコ

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