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宅配注文サイト経営/家事のアウトソーシングを日常へ

出前館 中村利江さん

中村 利江さん
(出前館/東京都)

夕刻の鹿児島市。バイクや電動自転車に乗り込む配達員を見送った。赤いウエアも着慣れた様子なのは、会長自ら「3カ月に1回はシフトに入って配達している」から。「アプリの動作確認などサービス改善のアイデアが湧いてくる」と現場主義を貫く。

注文客や加盟店に対応するサポートセンターを設置した縁から毎月来鹿している。「鹿児島の方はホスピタリティが高い。方言のおかげか、ほっこりする」と高く評価する。

普通の主婦の感覚、ビジネスを育てる

「出前館」を日本最大級の宅配注文サイトに育て上げた。他社との違いは「住所から配達エリア内の店を検索するので、幅広いジャンルから選べる。配達時間も店の状況によって細かく更新、一目で比較できる」こと。

配達クオリティへのこだわりも強い。「温かいものは温かいまま、冷たいものは冷たいまま、飲食店の味をできるだけ品質を落とさずにお届けすること。汁漏れなどもしないよう、容器の開発にも努めている。一度使えばその便利さに驚かれると思う」

子育て真っ最中に出前館と出合った。経営に生きたのは「仕事で疲れて帰ってから食事を準備するのは大変」「注文する前に何分待ちか分かったらいいな」といった主婦の感覚。

「あんまり一緒にいてあげられなかった」という一人息子に対しては「毎朝5時に起きてお弁当作り。ここに愛情を詰め込んだ」。参観日に行けなかった経験は会社に「子育て半休」制度を導入する形で、次の子育て世代を応援する。

出前で毎日を豊かに、女性や地域の店応援

鹿児島でのサイト立ち上げは3年前。今年7月に出前館が配達員を手配する「シェアリングデリバリー」を始めたところ、個人経営店の登録が増え、加盟店は300店を超えた。「飲食店が非常に厳しい今だからこそ、地域の隠れた名店が生き残る手助けをしたい」と社会的意義を感じている。

「日本の女性は家事をし過ぎている。もっと家事をアウトソーシングしていい。プロに任せてゆったりと時間を過ごす。そんな風景が特別のことでなく、日常になれば」。古くて新しい出前というビジネススタイルが、ウィズコロナの時代を生き抜く助っ人となることを願う。

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中村 利江さん
プロフィール

富山県高岡市生まれ。関西大学在学中、女子大生のモーニングコール事業を立ち上げ、学生起業家として活躍。リクルート入社1年目でトップセールスとなりMVP受賞。

出産・退職後、1998年ほっかほっか亭本部・ハークスレイ入社、マーケティング責任者となる。2001年に出前館運営会社のマーケティング担当役員を経て02年代表取締役社長に就任。20年6月から代表取締役会長。

今これに夢中です
「仕事とダイビング」

よく働き、よく遊ぶのがモットー。50過ぎて子育てが一段落してからダイビング資格、船舶免許を取得。主に宮古島で潜っています。澄んだ海で大きなウミガメに会うと最高。8月には鹿児島の海で船を操縦して楽しみました。

 

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鹿児島で働く女性たちを紹介しているFelia!の『クローズアップ』。いろいろな職場で輝いている彼女たちの姿や、これまでの足取りをご紹介します。

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