ヤマグチ(霧島市)
土木部土木課主任 検校元さん(30)
道路や橋などのインフラ整備から災害対策、ビルや一般家屋まで手掛ける霧島市牧園町の総合建設会社。「地元に残りたい」と入社して12年目。1級土木施工管理技士の資格を取得し、3月から初めて国発注工事の現場監督を任されている。
南九州西回り道の阿久根―薩摩川内水引区間で、市道との交差地点に箱形トンネルを設置する工事。現場の安全チェック、進捗(しんちょく)の把握、人件費や材料費など予算管理、報告書作成―。業務は多岐にわたる。
特にこの半年は新型コロナウイルスに加え猛暑による熱中症の心配もあり、作業員の体調管理に心を砕いた。「現場の規模は変わっても、安全第一の基本は同じ」と表情を引き締める。
「働き方が大きく変わっている」と実感するという。その原動力がICT(情報通信技術)だ。社では2016年に土木部にIT推進課を設置、ドローンやレーザースキャナーによる3次元測量を導入した。
測量や図面製作の負担が大幅に軽減され、3次元データを重機に取り込み、熟練の経験に頼らずとも正確な施工ができるようになった。
県内の現場に散らばる社員の情報共有には、スマートフォンアプリ「LINE WORKS」が活躍。毎週、受け持ち現場の写真を投稿し、進捗状況を互いに報告。チームワークの強化に役立っている。
業務効率化で、週休2日が定着した。4歳と1歳の子どもを持つパパ。「保育園のほとんどの行事に参加できている」と喜ぶ。年上が多い職場だが、「『自分の頃は休めなかったから、子どもの行事には行ってあげて』と言ってくれる」と感謝する。
今春、女性が2人入社した。「数少ない子育て世代として、女性が結婚、出産後も働きやすい職場環境をつくっていかなければ」と感じている。
「建設業の魅力は、仕事が未来に残ること」と語る。4歳の長女とのドライブに、これまで手掛けた現場を選ぶことも多いという。「もっと経験を積んで、いろいろなものを残していきたい」
- 検校元さん
- 姶良市加治木町出身。加治木工業高校土木科卒業後、2009年に入社。「休日は子どもと全力で遊ぶ」
社長メッセージ
- 山口克典さん(63)
会社プロフィール
- ヤマグチ